【虹彩Vol.29 Web版ページ】虹子さん、教えてくれんね!

虹子さん、教えてくれんね!
私がなんでもお答えします
いざ病気や怪我をした時、どう対応したらいいのか、どのような事を知っておかなくてはいけないのか、分からない事はたくさんあるかと思います。そんな方々の聞いておきたい疑問にお答えしましょう!

今回の質問

もの忘れと認知症って、どう違うの?

超高齢化社会の日本。 高齢者の人口の増加に伴って、「認知症」高齢者も増加していると聞きます。
でもよく耳にする「もの忘れ」とどう違うのでしょうか?

  • Q

    もの忘れと認知症の違いは?
  • 「もの忘れ」とは
    脳の老化によるもので、ちょっとしたヒントがあれば思い出すことが出来て、日常生活には支障がない状態のことを指します。

    「認知症」とは
    いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったりしたためにさまざまな障害が起こり、日常生活に支障を来たしている状態のことを指します。
  • 「老化によるもの忘れ」と「認知症」との違い
      老化によるもの忘れ 認知症
    原 因 脳の生理的な変化 脳の神経細胞の変性や脱落
    もの忘れ 体験したことの一部を忘れる
    (ヒントがあれば思い出す)
    体験したことをまるごと忘れる
    (ヒントがあっても思い出せない)
    症状の進行 あまり進行しない だんだん進行する
    判断力 低下しない 低下する
    自覚 忘れっぽいことを自覚している 忘れたことの自覚がない
    日常生活 支障はない 支障をきたす
  • Q

    認知症には種類があるの?
  • 代表的なもので
    「三大認知症」
    と言われるものがあります。
  •   アルツハイマー型認知症 レビー小体型認知症 血管性認知症
    脳の変化 老人斑や神経原線維変化が、海馬を中心に脳の範囲に出現する。脳の神経細胞が死滅していく。 レビー小体という特殊なものができることで、神経細胞が死滅してしまう。 脳梗塞、脳出血などが原因で、脳の血液循環が悪くなり、脳の一部が壊死してしまう。
    画像でわかる脳の変化 海馬を中心に脳の萎縮が見られる はっきりとした脳の萎縮はみられないことが多い 脳が壊死したところが確認できる
    男女比 女性に多い 男性がやや多い 男性に多い
    初期の症状 もの忘れ 幻覚、妄想、うつ状態、パーキンソン症状 もの忘れ
    特徴的な症状 認知機能障害
    (もの忘れ等)
    もの盗られ妄想
    徘徊
    とりつくろい など
    認知機能障害
    (注意力・視覚等)
    認知の変動
    幻覚・妄想 うつ状態
    パーキンソン症状
    睡眠時の異常言動
    自律神経症状 など
    認知機能障害
    (まだら認知症)
    手足のしびれ・麻痺
    感情のコントロールがうまく
    いかない など
    経 過 記憶障害からはじまり広範な障害へ徐々に進行する 調子の良い時と悪い時をくりかえしながら進行することもある 原因となる疾患によって異なるが、比較的急に発症し、段階的に進行していくことが多い
  • 認知症は完治することは困難ですが、早期発見で適切な治療や予防を行うことにより、症状を回復させたり、進行を遅らせたりすることが可能です。
    下記の目安をご参考に日常の生活で思い当たることがあれば、認知症専門外来へご相談くださいね。

早期発見の目安

1.もの忘れがひどい
2.判断・理解力が衰える
3.場所・時間がわからない
4.人柄が変わる
5.不安感が強い
6.意欲がなくなる

参照:相談 e-65.net

  • 虹が丘病院 もの忘れ外来
    外来日/毎週火曜日14:00~(予約制)担当医師/木場 隆司先生
    初 診
    紹介状をもとにご本人・ご家族から日頃の生活で困っていることを伺います。簡単な認知機能テストや脳の検査(CTやMRI)の画像検査、血液検査を行います。
    再 診
    初診から2週以降に予約を取ります。問診や検査の結果から、今後の治療やケアの方針を相談し、決定していきます。
    虹子さんより
    かかりつけの先生にご相談の上、当院外来に予約をお願いします。ご本人の日常の生活のことがよくわかるご家族や介護サービスの方の付き添いが必要です。また診療情報提供書やお薬手帳の持参もお忘れなく!
お電話でのお問い合わせ
【休診日】第2、第4土・日・祝及び12/30~1/3(※緊急患者は24時間診療いたします。) 疾病や治療法についてのお問い合わせは、お電話ではお答えできかねますので
ご来院の上、担当医に直接お問い合わせください。